2021年1月26日 (火)

小児頚椎椎間板石灰化症

頸部痛で紹介した11歳男児の診療結果報告が、紹介先の総合病院から届きました。小児頚椎椎間板石灰化症、との診断結果。私には、初めての症例でした。 患児は、11歳男児で、1月17日朝より、頸部(やや右、後方中心に)の強い痛みを訴えていて、1月18日、当院を受診されました。体温37.0℃、咽頭痛を訴えるも、咽頭発赤なく、頸部リンパ節腫大なく、頸部腫瘤もなしで、首を傾けると、右後方中心に痛がりました。また、咳、鼻汁症状もありませんでした。 溶連菌迅速検査陰性で、抹消白血球数9900(Ly27%、Gr68%)で、CRP定性(+)でした。 強い頚部痛を訴えるも、他所見乏しく、診断つかず二次病院へと精査目的で紹介しました。 小児頚椎椎間板石灰化症は、比較的まれな疾患らしく、1932年にLyonにより初めて報告された。急激に頸部の激しい疼痛と可動域制限をきたし、保存的治療で治癒する予後良好な疾患。椎間板の...

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2020年12月24日 (木)

見たこともない黄色い鼻汁

黄色い鼻汁 1歳8ヶ月の男児、発熱、咳、鼻汁を呈して受診され、これまで経験のない黄色い鼻汁を鼻孔に溜めていました。 私は尋ねました。「点眼薬を使いましたか」、「はい、眼科で処方していただいた点眼薬を使用しています」とのこと。点眼薬が鼻涙管を通して鼻孔に流れ、鼻汁色調変化をきたしたのでは。 使用した点眼薬を確認したところ、レボフロキサシン点眼とトラニラスト点眼でした。トラニラスト点眼を調べてみると、本品は光によって徐々に淡い黄褐色となる、と書かれてありました。また、レボフロキサシン点眼薬も、光によって徐々に暗淡黄白色となる、とありました。これらが重なり、日光に当たり この見たこともない黄色鼻汁となったと考えたのですが、いかがでしょうか。 ...

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2020年9月22日 (火)

うれしい便りがありました。

東京の著名な小児科の先生から突然のうれしい便りがありました。 三重大学医学部卒業の先生は、母校医学部小児科の臨床教授もされていて、 学部学生の講義もなさっています。 今年はコロナ禍のため、オンラインで外来小児科の講義をされたとの事。 後日、その講義を受講された1人の女子学生から質問のメールが届いたそうです。 そのやり取りの中で、「医師を志望して医学部に入学した理由の一つに、地元でずっと通っていた小児科の開業医の先生がとても優しく、その姿に憧れていたことがあったからで、 いま考えれば、何でも話せて母親の不安を取り除いてくださった先生だったからだと思う」と書かれてあり、自分は医学生になった事を伝えておらず、出会う機会などあれば、伝えておいてくださいとも添えられていたそうです。 それで、お便りを頂いたわけですが、この女子学生の名前はよく覚えていす。顔はちょっとおもいだせませんでした。...

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2020年9月19日 (土)

思いがけない電話

診察も途切れた頃であった。電話変わってください、と受付から連絡があった。 「ご無沙汰しています。大学病院で先生にお世話になったものです。・・・・・・」。 話しているうちに、段々と思い出してきた。私が小児科に入局し、最初の1年目の病棟勤務のときの担当患者S君の母親からの電話でした。 43年前の話です。 3歳の男児で、多飲・多尿を主訴で、その精査のための大学病院入院でした。私が主治医となり、指導医のもとで、検査などを進めました。 新米医師であり、私も張り切って、各種採血や処置、負荷試験などを行い、ベットサイドにもよく通っていました。そして、先天性腎性尿崩症という診断が付きました。この症例をまとめ、小児科学会地方会で発表し、そして、小児科臨床雑誌にも症例報告しました。これが私の初めての地方会発表であり、初めての論文発表でありました。このsくんは私の医師としての出発となった患者さんです。 大学病院...

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2019年1月 3日 (木)

塙保己一

今日、1月3日、大阪のホテルで娘家族と正月の会食。二人の孫娘たちのこの一年の成長には目を見張るものがあった。 安心してのその帰り、上本町近鉄の11階にあるジュンク堂で「考える日本史」本郷和人著を購入し、電車の中で読んでいました。その、初めに、の中で、   「また、自分の妻のことなので気が引けるが一流の研究者とされている本郷恵子は、  目の不自由な大学者、塙保己一を『塙保・己一』だと認識し、・・・」と書かれてあった。 え、なに、私も「塙保・己一」と今の今までそう思っていた。 もしや、正しくは、「塙・保己一(はなわ ほきいち)」がただしいのか。 そっそく、携帯で調べてみたが、やはり、塙 保己一(はなわ ほきいち)が正しいのだ。 今年67歳になるが、「塙保 己一、はなわほ きいち」とずっと誤って覚えていたわけである。日本史の授業も高校であったはずだが、この点の言及を聞くこともなく、...

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2018年4月19日 (木)

兵は詭道なり

  今日もいつものように新聞を読んでいた。産経新聞、曽野綾子さんの「透明な歳月の光」は好きなコラムなのだが、その一文にハッとした。「孫氏は、『兵は詭道なり』と言った。」と書かれてあった。「詭道」なのか。 「兵はキドウナリ」という言葉は、これまで聞いて知ってはいたのだが、てっきり「兵は機動なり」と思いこんでいた。機動とは、部隊・兵器などを、状況に応じてすみやかに展開・運用することであり、すみやかな運用展開の重要性を言っているのだと思いこんでいたわけだ。 曽野綾子さんは続けて「つまり、戦争に勝つためには常に実情を知り、その意表ををつかなければならないのだ」と述べられていた。詭道とは、辞書には、「人をいつわりあざむくような、正道でない方法」とある。 兵は詭道なり、ちょっとお恥ずかしいが、この歳になりやっと正しい意味を知った。でもなぜか少し嬉しい。知るは喜びだ。 今回、漢...

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2017年8月 7日 (月)

この母にして、この研究者あり

7月16日、いつものように新聞を読んでいました。毎日新聞、「走り続けて」という山中伸弥先生の文章です。・・・高校生の時、教育実習の大学生と柔道の練習をし、私は腕の骨を折ってしまいました。その夜、大学生からのおわびの電話に、母は「うちの息子がちゃんと受け身をしなかったんだと思います。こちらこそご迷惑をおかけしました」と謝っていました。母から大切なことを教わったと感謝しています。・・・・・・園医となっている保育園でも子供同士の事故や怪我もよくあります。その親同士のやり取りで、何もそこまで言わなくても、と思うことも少なくありません。そんな日常のなかでのこの新聞記事時は深く響きました。やはり、この母にして、この一流学者ありと思いました。...

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2016年9月15日 (木)

意育?

ウィッツ青山学園の不正受給問題についての新聞報道で、伊賀市意育教育特区学校審議会という名称が出てきます。私はこれまで意育という言葉を聞いたことも使ったこともありません。辞書にも載っていないようです。 教育特区の学校の設置等に関して審議するのなら、伊賀市教育特区学校審議会という名称でよいのではないでしょうか。よくわからない「意育」という言葉をつけた理由があるのでしょうか。条例を定めて設置されるのであるから、条例文にも「意育」と言う単語が入るわけで、意味のはっきりしない、辞書にも載っていない単語を使うべきでないと考えます。...

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2016年5月 6日 (金)

三菱自動車 相川社長の新聞写真について

読売新聞、5月4日朝刊の記事、ニュスの主役というコラム記事に目が止まった。三菱自動車の相川社長の深刻な顔写真に赤いスリーダイヤが重ねられていた。三菱自動車が許しがたい不正を働いたことは事実であるが、それにしてもこの写真は失礼ではないか、礼を失しているのではないかと思った。名の通った全国紙がするべきことか、この写真を掲載するにあたって議論は無かったのだろうか、と思ったのである。漫画や風刺画に於いては許されるであろうけれど。 この感想と、今回の写真の件を、社外委員による紙面検討会に議題としてあげて検討して欲しいとの要望をメールしました。すると、早々のお返事を担当の方より頂きました。「あの写真は合成ではなく、プロジェクターで投影された三菱ロゴマークがたまたま顔部分に重なったもので、決して相川社長を愚弄したものではありません。」なるほど、そうゆうことであったのか。状況は分かったが、偶然の言い訳を...

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2016年3月31日 (木)

名張市ふるさと納税返礼品について

本日、平成28年3月31日の朝刊に、名張市はふるさと納税の返礼品に新たに「世界最大のカブトムシ、ヘラクレスオオカブト」を加えるとの報道があった。担当者は いろいろ特色を出すために考えられたこととは思うが、このような 外来生物は望ましくないのではとすぐに反応しました。野に放たれたとき、日本古来のカブトムシとの雑種を生じ、遺伝子の変化をもたらし、生態系を乱すのではと危惧します。 名張市は、里山を育み、豊かな自然を守るイメージがあります。 このイメージを損ねるような、わざわざ人工繁殖させた外来種を返礼品としなくても、と思った。 ...

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