頸部痛で紹介した11歳男児の診療結果報告が、紹介先の総合病院から届きました。小児頚椎椎間板石灰化症、との診断結果。私には、初めての症例でした。
患児は、11歳男児で、1月17日朝より、頸部(やや右、後方中心に)の強い痛みを訴えていて、1月18日、当院を受診されました。体温37.0℃、咽頭痛を訴えるも、咽頭発赤なく、頸部リンパ節腫大なく、頸部腫瘤もなしで、首を傾けると、右後方中心に痛がりました。また、咳、鼻汁症状もありませんでした。
溶連菌迅速検査陰性で、抹消白血球数9900(Ly27%、Gr68%)で、CRP定性(+)でした。
強い頚部痛を訴えるも、他所見乏しく、診断つかず二次病院へと精査目的で紹介しました。
小児頚椎椎間板石灰化症は、比較的まれな疾患らしく、1932年にLyonにより初めて報告された。急激に頸部の激しい疼痛と可動域制限をきたし、保存的治療で治癒する予後良好な疾患。椎間板の...
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